高次脳機能障害

高次脳機能障害とは

脳卒中(脳血管障害とも呼ばれ、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血がこれに含まれます)や脳外傷、脳炎、低酸素脳症などの脳損傷が原因で、運動や感覚以外の脳の高いレベルでの機能、つまりは言語や記憶、注意、感情のコントロールなどの知的機能が壊された状態を高次脳機能障害と言います。例えば、こちらが何を話しかけても反応しない(発動性の低下)、さっき言ったことを全然覚えていない(記憶障害)、些細なことにすぐ腹を立てて常にイライラしている(脱抑制)、何をやらせてもうまくいかず、すぐパニックになってしまう(遂行機能障害)、などがそれです。


しかしながら、世の中には、やる気がない人や物覚えが悪い人などたくさんいます。この障害のやっかいなところは、厳密には正常値が存在しないことです。外見からは、どこまでが元々のキャラクターで、どこからが障害によるものなのかの判断が難しいのが、この障害の特徴なのです。


平成20年に東京都が実施した高次脳機能障害実態調査によると、東京都内に高次脳機能障害者は、推計約5万人いることがわかりました。東京都の人口が、日本の人口の約10分の1を占めるとして単純計算をすると、全国で約50万人もいることになる高次脳機能障害は、超高齢化社会を迎える我が国の実情と併せて考えても、今後決して無視することができない、専門科による治療や支援が必要な障害と言えるでしょう。